Jack Out the Boxでプレイバックシアターを体験
フォーラムシアターで知り合った高橋氏が主催しているということで年何回かやっているプレイバックシアター体験ワークショップのJack Out the Boxに参加してきました。まだまだ一回行っただけなので、またシアターゲームや表現への体験が中心のため座学的なものが全くなかったので、勘違いしている事も多々ある中。個人の主観記録として残すために書いてみました。
場所は遠壽院と呼ばれる中山にある日蓮宗のお寺の中。全国から僧が荒行をするために集まるお寺。 京成中山の駅を降りてそのまま参道らしき古い登坂を登っていくと、そこらかしこに鬼子母神やら地域の催しの活気が見える。本当に今日ここでワーショップするのかしら?と疑問に思いながらお寺の敷地に入る。ご立派な感じ。メールで得た案内に従い荒行と書かれた石柱を周りお寺の事務所のような裏側へ。玄関に近づくとお寺の関係者の方らしき人が扉を空けてくださった。磨かれた廊下を歩きながら奥へ行くと薪ストーブの前でくつろぐ人たちが、一人顔見知りを見つけて安堵して声をかけると歓迎してくれた。荷物を置き、ワークショップ代を支払い。落ち着くと、さらにのんびりしてる今日の参加者らしき方、手持ち無沙汰で周りを見ると、軽く積まれた法華経と書かれた冊子の横に、「遠壽院荒行僧 集団脱走事件」の冊子が、滅茶苦茶おもしろいじゃないか。近くの人にお寺にこんなの置いているのですねと話しかけると、色々教えてくれた、詳しい参加者の方だなと思っていると副住職さんとのこと、見えない。
午前・準備
まずはのんびり集まって、自己紹介とチェックイン。結構時間をかけて行った。
次に、体を部屋に成れさせるためのストレッチやら歩き回り。このあたりは「床と仲良くなる」をコンタクト・インプロヴィゼーションでやっていたので、そんな感じで行う。
次にちょっとしたシアターゲームを行い、個から集になっていく、このあたりも演劇ワークショップ系だと慣れた心地の良い流れ。ゲームは「晴、雨、雪」。
そんなこんなで午前中が終わっていく、10時スタートから緩やかにブートしていったので12時の昼はまさに一瞬で到達した。
午後・表現
徐々に、体を動かしたり表現したりしているところから、表現の量が増えていくゲームが選ばれていく。結構楽しいが、のんびりした調子なので、もしかして今日はお目当てのプレイバックシアターはないのかもしれないなと思い始めた。それでも良いかと思うぐらい、空間はのんびりしてたし、薪ストーブは確実にそれに一役買っていた。
午後・プレイバックシアター
確かには覚えていないけれど、三時から四時あたりで、いよいよプレイバックシアターがはじまる。どうやらプレイバックシアターにはショートとストーリー(ロング)があるらしい、まずはショートを体験して、次にストーリーにいくそうだ。
ショートで行ったのは、ちょっとしたエピソードからテラー(語り手)の感情を1つ選び、聞いてたアクターがそれを表現するというもの。表現方法としては「動く彫刻」という、フォーラムシアターで行った彫像劇の「1つの音と動き」のような表現方法。アクターは聞こえた感情を元に1つの動きを作り、それを表現する。ここでプレイバックシアターでの役割を紹介。
テラー | エピソードを語る人 |
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アクター | テラーが語ったものを即興劇で表現する人 |
コンダクター | テラーからエピソードを聞き出し、アクターの表現の土台を作る人 |
ミュージシャン | 即興劇に即興の音をつける人 |
プレイバックシアター・ストーリー
ロング版のプレイバックシアターをストーリと言うと教えてもらいました。テラーが語り、その内容をアクターが表現するというところは変わらないのですが、ショートの時は短めのエピソードの中の感情が喜怒哀楽的な何かに注目し、その感情を表現していましたが、ストーリーではそのまま聞いたストーリーを演劇として即興で表現します。
ここでコンダクターの仕事が入ります。まずはテラーに自由に語ってもらい。コンダクターがストーリーを整理し、注目する感情の整理、場面の切り出し、三幕シーンの組み立てを行っていきます。さらに配役のアレンジも行います。舞台に出ていくのはまずテラーとコンダクター、そしてアクター三人とミュージシャンが出ていきます。コンダクターはストーリーを聞いて主役を選び、テラーにその主役をどのアクターに任せるかを選んでいきます。その他の配役もコンダクターがアレンジします。
どんなストーリーを演じたのかは、プライベートのエピソードを元にしているためここでは語りませんが、終わった後にコンダクターはテラーにプレイ(劇)を見てテラーの中に起こった事を聞いてみます。即興で演じているのですから、当然その人の当時起きた出来事からの乖離はありますが、人とはプレイを見ながら、違うところはあれは違うと、合っている要素は合っているものと出来事に整理をつける効果があるのだなと、人によってはそれが得心、癒やしになるのだなと見せてもらいました。フォーラムシアターの時もありましたが、あえて正確性を除外することで人が受取やすいようにする技があるのかなと思います。プレイバックシアターはテラーから頂いた物語をプレイ(劇)でバック(返す)ことをして、テラーに変化を起こすことを狙っているように見えます。この構造はNVCの共感サークルの構造とも似ている気がします。共感サークルでは伝えかえしともいいます、演劇を使った伝えかえしという面白いものに関わらせてもらいました。
プレイバックシアターの面白さもありますが、場の暖かさ、楽しさも十分それだけで満足できるものだったので、また次の機会があれば参加してみたいなと思います。