ある日職場の先輩に「WTCCいかね?」と誘われる。

モータースポーツには興味がなかったので断ろうかと思ったが今まで見た事もないので、一度見てみるのもいいかと思い承諾。日時はおって伝えると言われた。日程は10/21〜23の3日間。金曜日に有給とっていくぜよと言われ有給申請。後は野となれ山となれで日々仕事に追われてた。

唯一、趣味の一眼レフカメラでいつもと違うものを撮れるだろうことだけが楽しみだった。

一日目は移動日、先輩の車に乗って東京→三重へ。

前日にリリースした仕事にトラブルが生じたらしく、車中はずっと仕事。携帯で電話しつつ、HTC EVOでテザリングしながらmacbook叩いてました。用意がいいのも当然で、きな臭い感じがプンプンしていたので会社からmacもっていけと言われた。予感的中。

なので車中の事は何も覚えてません、ついたら4人部屋でこれまた仕事。

レースのルールぐらい勉強しようかと思ったけど、そんな精神的余裕無し。

二日目、いざレース場へ。

ホスピタリティテラスチケットというのが、今回のチケットの名前なのだが、どういったチケットなのかまったく知らない。とりあえず高めのチケットという事は聞いていた。

チケットを持っている人しか入れないホスピタリティテラス(ピットの真上)にまず到着。

ちなみに写真の通り、出かける際は大雨、予報は雷を伴う大雨、ついたらチョビチョビ雨が残ってる感じだが雲がもの凄く黒い。

ピットウォーク(痛車)

さーどうするかと思っていたら、ピットの前にたくさんの人たちが出てきていた、ピットウォークが始まったらしい、私たちの持ってるチケットでも参加出来るという事で早速テラスから下に降りてピットを歩く。早速痛車が目につく。

アリス・・・

ピットウォーク(おねーさん)

ピットをざっと見渡すと、大量の一眼レフ所持者が集まってる箇所が団子になってちらほら見える、近寄ってみると、、、

スタンダード

ギャル系

人だかりの上にスマホ上げて撮影

気さくな人が多かった

とまぁ、人だかりあるところにおねーさんありって感じでした。いや、嫌いじゃないんだけど、私も撮ってるんだけど、コスプレ会場的なのりの視線下さいコールはどうなのよ?と軽く引く。

おねーさん全員を一眼レフでとってたらフィルムが速攻底をつくのでスマホでのみ途中から撮影。

一眼レフではピット作業中のおっさんを中心に撮影。人だかりはおねーさん達に集中しているので、作業中のフロントを開けてるレースカーの写真なんて気軽にとれます。

全然中身わからないけど、メカニカルで格好いいね。

パドック

ピットウォークが終わったら次は、パドック見学。

ピットはお客さん向けの化粧をした仕事場、パドックはさらにその裏側のガチ仕事場。

各チームが忙しなく働いている姿を、まさに舞台裏を見させもらえます。

これもホスピタリティチケットについてる特典。タイヤを温度管理してるところを見たり、何やらデータの打ち込み作業してるところを見たりなど。

後、ドライバーが普通に歩いてるみたいなので、先輩が姿消したかと思ったらサイン貰いにいってたりなんてことも、残念ながら私はレーサーの顔や来歴が分からない為、感動は出来なかったのですが、周りの人の雰囲気から分からないなりに楽しいひと時を過ごしました。。

こういったエンジニアリングな現場を見ると自分もその一員になったかのような特別な気分が味わえます。

タイヤ暖気中

プラクティス

社会科見学タイムが終了したので、テラスに舞い戻る。

一眼レフタイムが始まる。

車の写真でも適当に撮るかー、なんてぼーっとしてたらスタートの爆音が脳髄を突き抜けた。文句無く爆音、音の暴力にいつの間にかテラスから体乗り出して車撮影してました。

理屈なんてなく、ただ格好良い。エキゾーストの音、バックファイヤの音、スキール音全てが非日常な音量を叩き付けてくるが、不思議と不快感はなく鼓舞されるような高揚感がある。

デジ一でレース一日2000枚写真を撮る猛者の人に、シャッター速度1/200sec以上だと、車をとっても車のタイヤが止まって見えてしまって迫力のある写真が撮れず、1/100以下だと手ぶれが起きて車体がぶれるので、その間のシャッター速度で撮るようにとアドバイスを受ける。見事に聞き間違えて100以下でのみ撮ってたけどね!

激熱コーナー

テラスからの景色はいいし、人も少ないけどレースが遠い。

望遠レンズ持ってるなら別だけど、私の一眼レフレンズは35mm-70mm一本なので、小さくしか車が撮れない。もっと近くから撮りたいですねと言ってたら、「移動するぜ」と声をかけられた。

鈴鹿東コースには3つの激熱コーナーが存在し、そこなら車を近くから見られるそうだ。

ただし、そのゾーンに入るには許可書が必要。だがそこは高いチケット、きちんと許可書が内包されている。

ホスピタリティテラスから見たレース

激熱コーナーから見たレース

と一気にレースが近場に!

この距離で見ると、第一コーナー(バンクしてる)に突っ込んできた車が攻めれば攻める程、遠心力でリアタイヤが浮いてるのがわかる。前輪が高速回転しているのに後輪が止まってるので一目瞭然。攻め込みまくってるやつは、コーナー入り口から抜けるまでリアタイヤ浮きっぱなし、どういった神経で突っ込めるのやら。

WTCCルール

最後にWTCCの面白いところを一つ。

WTCCは1レースが前半戦と後半戦に分かれている。

前半戦は全員参加のレース、後半戦は前半戦で上位10位以内に入ったチームのみのレース。そして後半戦のポールポジションはリバースグリッドルールで決められる。前半戦で10位だったチームから順に前に配置され、1位が一番後方となる。

当然後半戦で一番前につけている方が有利なので、後半戦は10位を、前半戦は1位をとりにいく事になる。

ただ10位を狙ってゴール直前で抜かされると11位となり、後半戦には参加する事すら出来なくなる。この辺りのルールがWTCCに戦略性をもたらしている要素となる。

さーそろそろ寝て、明日の決勝に備えよう。