ニアリーイコールと一般人
システムの外部設計書(お客さんに見せる設計書)を
パートナー会社さん(別会社で一緒に同じプロジェクトをしているところ)
に送付し、一仕事終えてぼけ~っとしてると、
その会社のリーダーさんからお電話がきた。
開口一番「おかしない?」
「なにがです?」
(ボーっと、してたので脳みその用意が出来てない)
「この記号ここに使うもんじゃないやろ?ほら・・・の・・・の式に書いてある」
「はいはい・・・少々お待ち頂けますか?」
(慌てて資料を探す)
「ああ・・・いや、えーっと何がおかしいのでしょうか?」
リーダーの指摘箇所は
今回システムを作成している会社の物流で
納品数を算出する項目。
[式] :[Foo] / [Bar] = [hoge] (小数点以下切捨て)
(※項目名を出すとマズいので適当な当て字で代用。)
と私の設計書には書いてあった。
要するに、ある項目と別の項目の数を除算して、
その答えは整数値にしてくださいねーってだけの話。
で、この数字が物流的に特別な意味合いを含んでいた重要な数字だったので、
例として実際のデータを入れたケースを設計書に一緒に書いていたのだけど。
その例として、
[Foo] = 3000
[Bar] = 9903000 / 990 = 3.03030・・・ ≒ 3
以上より [hoge] = 3
という例式があった。
この箇所にクレームがきたのだ。
具体的に何かというと「≒」の使い方である。
これをこういう使い方をするべきではないときたのだ。
こっちの反応としては
「なんで?」
である、≒(ニアリーイコール)の使い方として
無限小数を集約するものとして使用するのは間違いではない。
どうも話を聞いていると、相手側の主張が
「≒」は近似値をあらわすものだから、
小数点以下切り上げに使用するべきじゃない。
ふむ、小数点以下切り上げとしては確かに
3000 / 990 = 3.03030・・・ = 3 (小数点以下切捨て)
と書くのもアリアリだ。
う~ん、細かい話だが波風立てるほどのものでもないし、
相手に合わせておくか・・・
とここで、横で電話の様子を見ていた先輩が一言
「多分、一般人の人には”≒”って何の事かわからんかもよ?」
オウ・・・
それは盲点。
今回の外部設計書は客先に持っていくものだと最初に書いた、
客先の人は私たちと同業者なわけもなく、
数式とは無縁なところで生きている人もいるわけで・・・
数式を解する人も当然いるけど、
数式を解する = 決定権がある ということでは当然ないわけで・・・
なーるほどね、勉強になりました。